ドイツと飛び地巡り2015年秋 第11回:中世の再現、ロマンティックな城巡り「ホーエンツォレルン城」と「リヒテンシュタイン城」

どちらも19世紀になって「中世の趣を再現」する目的で再建された城。紅葉がもっとも美しいベストシーズン。

訪問日時:2015年10月27日、天気:晴れ

南西ドイツ、シュヴァーベン地方にあるロマンティックな城へ

世界遺産「僧院の島ライヒェナウ」を出発して、次に向かったのは、シュヴァーベン地方のバーデン=ヴュルテンベルク州にある2つのお城「ホーエンツォレルン城」「リヒテンシュタイン城」です。ライヒェナウからは2時間ほどドライブとなります。

場所はこのあたり。シュトゥットガルトのちょうど真南に位置しています。左下が「ホーエンツォレルン城(Burg Hohenzollern)」、右上が「リヒテンシュタイン城(Schloss Lichtenstein)」です。

2つの城は距離にして1時間弱くらい。直線距離はそう長くないのですが、一般道なので少し時間がかかるみたいです。

どちらも11世紀頃に建てられた城ですが、神聖ローマ帝国内の諸侯の争い、そして、三十年戦争といったヨーロッパ全土を巻き込んだ戦争の影響を受け、17世紀以降は廃墟となったり城としての機能を失っていましたが、19世紀になり、その当時の諸侯により、中世の趣を再現するロマンティックな城として生まれ変わりました。そして、現在はこの地方の観光名所として名を轟かせています。

ライヒェナウや途中のアウトバーン走行中は天候が曇りまたは雨で心配されましたが、お城のあるエリアに近づくに連れて天気は回復。雲一つない快晴となりました。

観光が楽しみです。

ホーエンツォレルン城

まずはホーエンツォレルン城を訪問。小高い山の上にそびえ立つお城なので、10km先くらいからその美しい姿を見ることができました。

ホーエンツォレルン城の歴史は、記録によると、城の外見についての直接的な記述が書かれているのは1267年のようですが、どうやらこの城の誕生は11世紀まで遡ることができるそうです。当時としては広大で芸術的な価値のある内装を備えていたということでしたが、残念ながら1423年にこの城は完全に破壊されてしまいます。

しかし、1454年に再建され、以前よりもより大きく、そしてより強固な防衛機能を備えた、第二のホーエンツォレルン城として生まれ変わりました。ところが、その後ヨーロッパを全土を巻き込んだ三十年戦争に巻き込まれ、その過程で所有者がめまぐるしく変わるなかで、メンテナンスされることがなく老朽化してしまい、19世紀の初めには完全に廃墟となってしまいました。

そのような頃、1819年にこの地を訪れたというプロイセン皇太子フリードリヒ・ヴィルヘルムは、廃墟となった城からの美しい光景を見て非常に感動し、かつての美しさを蘇らせたいがため、ホーエンツォレルン城の再建を決意。後に1844年にプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム四世となり、長年の夢を叶えるべく、1850年頃から本格的に城の復元工事に取り掛かりました。そして、ネオゴシック様式のドイツで最も印象的な城として名高い、現在我々が見ることのできる、新しいホーエンツォレルン城として復活を遂げました。

公式サイト」をもとに作成

あまりにもその光景が美しいので、クルマを停めながら写真を撮りまくりたかったのですが、時間が限られていることもあり、まず先にお城の中を見学することにしました。お城の手前には駐車場(下の地図の右上)はありますが、ここからお城までは、専用のシャトルバスもしくは徒歩で行く必要があります。

徒歩だと30分以上かかるということでしたので、シャトルバスでお城へと向かいました。

でも正直このお城にはがっかりでした。なんか俗っぽいんです。確かに外見などとても綺麗なのですが、観光客は多いし、おみやげ屋さんも多いし、なんだか落ち着かない。

外見だけ見られればいいや、ということで時間もないし、「どうせ鎧とか家具が飾ってるくらいだろう」と高をくくっていたので内部見学はとりやめ、お城の敷地を軽く散歩した程度で観光を終え、再びシャトルバスで駐車場へと戻りました。

しかし、下から眺めるこの城はとっても美しい。良い角度、いい場所を見つけて写真に収めたい。お城の高台から撮影場所としてよさそうな場所をリサーチ。そのうち数カ所をGoogle Mapにお気に入りで記録しておき、クルマでその場所に向かいました。

この紅葉のベストシーズンにこの地に訪問できて幸せな限り。ドイツの紅葉がここまできれいだとは当初は思ってもいませんでした。

がしかし、時間がない!急がないと。

リヒテンシュタイン城

続いて向かったのはリヒテンシュタイン城です。ホーエンツォレルン城からは50分くらい。思ったよりも時間がかかりました。道は空いていました。

リヒテンシュタイン城は、もともとは防衛用の城として12世紀の終わりに作られ、度々リヒテンシュタインの藩主とライバル帝国都市の藩主との間における争いの舞台となっていましたが、1687年に最後のリヒテンシュタインの騎士がなくなると、その後は軍事的に利用されることはなくなり、ヴィルヘルム公爵が買収した以降200年弱の間は、リヒテンシュタインの林業局の本部として、林業及び狩猟のための拠点の役割を果たすようになりました。

そして、19世紀に入ると、ヴュルテンベルク伯爵と後のウラッハ公爵によって買収され、ヴィルヘルム・ハウフの童話からインスピレーションを受け、1840年から1842年にかけて、ロマンティックな中世のドイツの騎士の城として改造され、現在の形になりました。現在も、19世紀に改造に携わったウラッハ公爵の子孫が所有を続けています。

「公式パンフレット」をもとに作成

噂?では、「ルパン三世カリオストロの城」のモデルにもなったとかいう話も聞いたことがあるのですが、真相はわかりません。

このお城は森のなかにあるため、ホーエンツォレルン城とは対照的に近づいても近づいてもその容貌を確認することができませんでした。

しかし、Googleナビは正確、問題なくお城の敷地に着くことができました。駐車場に停めて観光開始。しかしもう16時。あまり時間がない!

ここが入り口。入場料を払い中へ入ります。

敷地内の地図。敷地内はさほど広くはないです。

そして中へ。見どころはそう多くありません。このお城くらいです。まさに写真で見たことがある光景、非常に美しいです。崖っぷちにたっているのがいいですね。結構高いです。

中はガイドツアーがあったようですが、時間が遅かったためもう終わっているようでした。正直内部はあちこちでお城を見ているのでもういいです。外見大事。外見派。

眼下の景色はこのようになっています。紅葉が美しい。しかしも夕暮れ時。この辺りで観光はタイムアップ。

午前中の例のレッカー事件があったため、時間的には厳しいと思っていたリヒテンシュタイン城見学も、終わってみれば駆け足ではありましたが、どうにか無事に終えることができました。この後は、さらに2時間30分かけてハイデルベルクへと向かいます。ここが本日の宿泊地。両親と再び落ち合う予定です。夜のアウトバーン走行が続くのでまだまだ油断はできません。(続く)

プロフィール

都内の会社に務める傍ら、休暇を利用して旅行をしたり音楽活動をしているビジネスマン。趣味は、旅行、音楽など。旅行はヨーロッパが中心、現地でレンタカーを借りて旅することにはまっています。フランスの最も美しい村全156箇所を完全制覇!音楽はクラシックが中心。ヴァイオリンの演奏もします。最近は健康のためにランニングを開始。マラソンも。Marathon du Médoc 2014含む数回のフルマラソンを完走しています。