訪問日時:2019年10月14日、午後4時頃
この日最後の訪問地でサン・ベネベット・ポーは、テダルド・ディ・カノッサという人物が1007年に建てた非常に大きなベネディクト会修道院のある美しい村です。
1077年、カノッサ家のマチルダはその時代のローマ教皇グレゴリー7世に修道院を寄付したことをきっかけに活動が活発化し、そのおかげで大きな教会や回廊が次々と建てられ非常に大きな規模の修道院となったされています。その後は、このあたりを支配していたゴンザーガ家主導のもとで経済的にも文化的にも発展を遂げました。
駐車はこの修道院の裏手にある場所に確保。いくつか駐車場があります。街の中心に近いところはそれほど広くはなさそうか。
ところで、ヨーロッパ旅行では月曜日というのは基本的に観光には不向きです。多くの美術館、博物館は月曜休館が多いです。レストランなども月曜がお休みのところが多いです。こういう日はただ散策する程度の観光で済む美しい村巡りが最適なのですが、残念ながら思った以上に美しい村でも見ごたえある場所が多かった、この14日はそんな日でした。
ここサン・ベネベット・ポーもこうした魔の月曜日の例外ではなかったようで、博物館となっていた修道院見学はクローズしているようでした。
しかし、たまたま我々が到着したころに修道院のメインともいえる大聖堂の扉が開いていて、恐る恐る覗いてみたところ、とても親切なおじいさんがちょうど教会を閉めるところだったのか、なにか作業をしていおり、そのときに我々の存在に気がつきました。すべてイタリア語で話しかけてくるので何を言っているのかは不明でしたが、とても親切な方で、教会の隅々までがいとガイド付きで案内をしてくださったのです。
一通り中央の聖堂の案内を受けました。ステンドグラス、彫刻、フレスコ画などにはキリストの使徒、あるいは成人などが描かれている、その内容を(おそらく)説明してくれたのだと思います。非常に立派な内装でとても感銘を受けました。
パイプオルガンのヴァイオリニストが素敵でした。
このメインの聖堂の両隣にもまた小さな聖堂があり、そこも案内してくださいました。
メインの聖堂も含め、これらは10世紀ころにあった建物の上に建てられたようでして、地下には10世紀、あるいはそれ以前の遺跡が発掘されているのだそうです。
非常に丁寧な解説付き、残念ながらその大半は理解できなかったものの、もしかすると見学できなかったかもしれない素晴らしい大聖堂の内部を見学することができ、感謝の念に耐えませんでした。
サン・ベネベット・ポーの街自体も非常に雰囲気のいいところで宿泊施設やお店も多くここで一泊したいなあと思ったのですが、あいにくこの日はこのあとマントヴァで一泊する予定。夕暮れも近づいてこともあり、少々寂しい思いをしつつもこの村を立ち去ることにしました。
このエリアを訪れるときには宿泊候補地として忘れないようにしたいです。