2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」 2-5章:日本人シェフによるオーセールのミシュラン1つ星レストラン「L’Aspérule」

訪問日時:2016年7月22日

再びブルゴーニュへ、ヨンヌ県の都オーセール

フランシュ・コンテ地方から再びブルゴーニュ地方へと戻ってきました。この日の宿泊地はオーセールという街。ブルゴーニュの一番北側にあるヨンヌ県の県庁所在地です。白ワインで有名なシャブリはこの街のすぐ近くにあります。一的にはパリとディジョンの中間くらいでしょうか。

市庁舎付近、街の中心はこのあたり。メルヘンチックな時計台ですね。

日本人シェフのレストラン

本日の目的はこちらのレストラン「L’Aspérule」です。ミシュランガイド1つ星レストランに選ばれています。お店の場所はオーセールの旧市街の真ん中にあります。小さな街なのでどこからもアクセスしやすいと思います。

こちらのレストランのシェフは日本出身の「木村圭吾」さん

ご出身は山梨県。高校卒業後東京の専門学校へ通い料理の道へ。フランスに渡ったのは2000年、はじめはローヌ・アルプ地方のアヌシーの著名なシェフMarc Veyratさんのもとで修行をされていたそうです。その後は、 Joël RobuchonさんやChristopher Coutanceauさんで活躍、現在活躍されているヨンヌの地を訪れたのは2007年のことだったそうです。

その後はパリで仕事をしていましたが、再び2014年にヨンヌに戻ってきて、このこのオーセールで「L’Aspérule」を開業。すでに評判の高いシェフだったということで、開業時にはレストラン関係のメディア等で大変注目されたみたいです。

本来であればブルゴーニュ入りした日、ディジョンを訪問する前に立ち寄れたらベストだったのですが、ちょうど定休日(毎週日曜日と月曜日)にあたってしまったため、パリに戻る直前(翌日からパリ入り)によることに決めました。

結局今回は、「パリ → ロワール → ディジョン → アルボワ → オーセール → パリ」となってしまいましたが、本当は「パリ → オーセール → ディジョン → アルボワ → ロワール → パリ」のほうが移動効率はよかったのです。それだけこのオーセールのレストランは外したくなかった。なにせこんな本場でバリバリに活躍している日本人に会ってみたかったからです。

電話予約のみ、しかし日本語でOKです

ところでこちらのレストランですが、ウェブサイトを見ると「Nous prenons la réservation uniquement par téléphone:電話のみ予約可」となっていました。人気のレストランなので予約は必須、しかもある程度事前に予約しないといけません。

ちょっと緊張しましたがフランス語で話す良い練習となる、ということでフランス語で電話予約にチャレンジ。予約したのはちょうど1週間前。ちなみにノルマンディ観光の途中で電話しました。

単純な予約ですからなんとか片言ながらフランス語で日時、人数等を無事伝えることができました。しかし、名前を伝えた直後「もしかして日本の方ですか?」と電話越しで話しかけられました。ということでそこからは日本語、念のため日付があっているのかを再確認してくださり、かつスタッフは日本人ですから当日お店でも日本語でOKですよと言われました。

よかったです。まあフランス語の練習はしたかったのですが、連日そんな日が続いていたので、ちょっと救われた気がしました。

旧市街の一角にある趣あるレストラン

さてこちらのレストランは、旧市街の中心からほんの少し離れた場所にあります。小さな広場があってその広場から数10メートル程度の距離だったでしょうか。

お店は19時30分に予約していました。少しはやく到着したのでどうやら一番乗り。スタッフさんは電話で伺ったとおり日本の方。数名いらっしゃったでしょうか。日本語で席までご案内してくれました。一番奥の席をご用意してくれました。

さてさて、予約した場合にはこちらの60ユーロのメニュー(コース)のみとなるようです。基本は予約しないと入れないので、みなさんこちらのコースだったようです。

ワインはボトルを

ちなみにワインは4杯のグラスを楽しむプランもありましたが、我々はいつものようにボトルを頼むことにしました。オーダーしたのは、オークセイ・デュレスのプルミエ・クリュ(Auxey-Duresses 1er Cru)。今回はコート・ド・ボーヌ攻めです。なおオーセールは、あのシャブリにとても近いところですが、やっぱりブルゴーニュのピノ・ノワールが飲みたかったのでこちらにしました。

なおワインリストはウェブサイトで定期的に更新されているようです。

アヴァン・アミューズ

まずはアミューズの前のアヴァン・アミューズ。「グジェール」というのでしょうか、ブルゴーニュ風のチーズ風味のシュークリムといったところでしょうか。

アミューズ

そしてアミューズです。ごめんなさい、どんなものだったのか忘れてしまいました。

Blanc de seiche, à la plancha, artichaut, épinard, celtuce

ここからコース開始です。まずは白いコウイカ。いきなりイカが出てきたのには驚きました。いあmではフランスンでも普通に食されるのでしょうか。まあ思いっきり内陸ですが、とても新鮮で柔らかくて美味しかったです。付け合せはほうれん草とレタスだったでしょうか。à la pranchaは鉄板焼き?ほのかに和を感じる一品。

Turbot, brulé, légumes verts croquants, jus d’arêtes à l’ugli

次はヒラメのブリュレ。ソースはたしか日本産の橙だったような気がします。思った以上にヒラメは厚くて歯ごたえがありました。繊細な味わいは見事です。

Boeuf, en carpaccio mi-cuit, radis blanc, nectarine

ここで牛肉が出てきましたがまだ前菜でよいのでしょうか。少し火を通した牛肉をダイコン(radis blanc)で挟んでミルフィーユ状にしたもの。ソースはわかります?梅風味のソースでした。これはものすごく繊細な作品でしたね。他店ではなかなか味わうことが出来ないお料理に間違いないでしょう。あまりに美味しくて一瞬でなくなってしまいました笑。

Pigeon, cuisse confite, foie comme une moussaka, ailes en jus

メインは鳩料理が2品続きます。コンフィでしょうか。そして鳩のレバーを利用してつくったムサカ(ギリシャあたりの郷土料理)が付け合せでした。鳩は堅いイメージですがとても柔らかく調理してあったので食べやすかったです。ムサカは濃厚な味で美味しかったです。

Pigeon, Suprême grillé Binchotan, risotto de courgettes

続いての鳩料理は備長炭でグリルしたもの。こちらのレストラン、どのお料理も焼き加減がとても戦災ながらも力強い感じで特に印象に残っていた(はじめのイカやヒラメの焼き加減を見た限りでもなんとなくわかりますかね?)のですが、こちらはその典型なのかもしれません。

備長炭はわざわざ日本から取り寄せているようです。やはりずっと冷めないで温かい状態でジューシーにいただけるのは備長炭あってからこそでしょうか。正直鳩料理ってあまりいい印象がないのですが、こちらの鳩料理は絶品だったと思います。焼き鳥文化偉大。(とか言ってしまうとシェフに失礼かな笑)

もっとがっつり食べたかったです。

Camenbert à la fêve tonka

デセール前のフロマージュはカマンベール。となりにあるのはトンカ豆というもの。いいアクセントになりました。

Cerise de l’Yonne en soupe froide, parfait glacé au mais, pistache

最後のデセールはヨンヌ産のさくらんぼ。このあたりではさくらんぼは名産のようです。優しい味わいでした。

そしていつものようにカフェで占めてこれにてコースは終了です。

感想

一品一品だけ見るととてもさっぱりとした食べやすい料理ですが、コースを通じてすべていただくとそこそこのボリュームです。しかし、それを感じさせないくらい心地よさがありました。特に連日のミシュラン2つ星レストランでは重めの料理が続いていましたから、とてもありがたい質でした。また、素敵なお店ですが、いわゆる高級店のような堅苦しさもないのでとてもリラックスすることができました。何度も訪れてみたい名レストランだと言えるでしょう。

ちなみに19時30分に入店したときは一番乗りでしたが、食事が始まってしばらくするとあっという間に満席になっていました。大人気だー。

そしてお会計を済ませ、帰り際に厨房の前を通ったので、軽くシェフの木村さんにお礼を。忙しいところ申し訳なかったのですが、ひとことお礼をいいたかったので。ただお忙しそうだったのであまり会話はできませんでした。

特に日本人の方にとっては日本語でも電話予約が可能なところは大変ありがたいところです。こうしてはるか離れたフランスの地で大活躍している才能あるシェフを応援するためにも是非訪れてみてください。僕もまたオーセールには訪れたいと思います。ちなみに上で紹介した記事によると、お店を拡張する計画があるようです。そう言えば建物の2階を工事するみたいでした。

さて、お腹いっぱいのグルメ編は次回で最終回。次回はパリのビストロをご紹介します。(続く)

プロフィール

都内の会社に務める傍ら、休暇を利用して旅行をしたり音楽活動をしているビジネスマン。趣味は、旅行、音楽など。旅行はヨーロッパが中心、現地でレンタカーを借りて旅することにはまっています。フランスの最も美しい村全156箇所を完全制覇!音楽はクラシックが中心。ヴァイオリンの演奏もします。最近は健康のためにランニングを開始。マラソンも。Marathon du Médoc 2014含む数回のフルマラソンを完走しています。